鍼灸師と柔道整復師

鍼灸治療に係る療養費の疑義解釈について

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だわリン太郎の独自「同意書」を大公開します。

鍼灸師の皆さん、療養費について、ちゃんとした知識をお持ちだと思います。もちろん日常で治療されているので、知らないことはないと思います。でも、ちょっと見直してみると、なんだかわかりにくい項目もあります。

ここでは、「はり、きゅう及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給の留意事項等について」(平成16年10月1日保医発第1001002号)等により実施されているのですが、その取り扱等についての疑義解釈の資料をもとに、あらためておさらいしておきましょうと思い、書き上げたものです。

鍼灸に係る療養費の算定関係

問1)6疾病(神経痛、リウマチ、頚腕症候群、五十肩、腰痛症、頚椎捻挫後遺症)以外の病名で、療養費支給対象となるのは?

問1と書きましたが、私からの質問ではなく、疑義解釈通知の文言の1ですよ。

私の経験ですが、かつて難病等の病名で同意書が発行されたものが何件かありました。組合などに入会していると、療養費支給申請書を会に送付しますので、会から連絡があるかもしれません。「この疾患名では療養費が算定できないかもしれません」などと。

でも個人開業ならば、自分で判断するしかないですものね。あるいはお住まいの自治体に問い合わせる、各保険者に問い合わせることになります。

大学附属病院などにかかっている患者さんの場合は、私が全然知らない難病の病名でした。各自治体でいろいろな解釈があるかもしれませんが、厚生労働省による平成24年の疑義解釈通知によりますと、次の通りです。

○「6疾病以外の病名であっても、慢性的な(必ずしも慢性期に至らない場合もある。以下同じ)疼痛を主症とする疾患であれば療養費の支給対象としても差し支えないが、症状(主訴を含む)の記載内容等から医師による適当な治療手段のないものかを判断し、支給せべきである。(留意事項等通知別添1第2章の3)

つまり、慢性的な痛みがあれば療養費の支給対象になるようですので、主疾患は難病の病名であっても、それによる慢性的な疼痛があって、それを緩和する目的での療養費は認められるというものです。

こういった解釈が可能です。

ですが、平成30年10月1日の事務連絡では、少し違った解釈に変更されていることに注意が必要です。

問)6疾病以外の療養費の審査の基準はどのようなものか。

上記のような問いに変更されています。

こんな問いに変わっています。「審査の基準」という表記になりました。支給対象としてではないようです。この問いに関して答えが以下のように書かれています。

答)保険医の同意は、鍼灸の施術の適否について同意するものではないため、保険者においては、医師の同意書発行の趣旨を踏まえ、「6疾病と同一範ちゅうと認められる疾病であるか」、「慢性的な(必ずしも慢性期に至らない場合もある)疼痛を主症とする疾患であるか」判断できない場合に医師に対して照会等を行うことが適切であると考えられる。(留意事項通知別添1第2章の1、第2章の3、第3章の6)

下線を引きましたが、医師の同意は鍼灸治療をする上での適否についての同意ではないという解釈が新しいです。適否は同意書から保険者が判断するものだそうです。ですから判断できない場合は医師に連絡して確認するということになります。

なんだか、非常に微妙な言い回しになりました。

要するに、保険者に慢性的な痛みがあるんだな、とわかるような書類を作ればよいわけです。

では、次のような場合はどうでしょう?

問2)電菱料の1電気針、2電気温灸器、3電気光線器具は、それぞれ行ったらそれぞれ換算できるのでしょうか?

カルテやレセプトにコンピュータをお使いの先生はすぐにわかりますよね。それぞれ加算しようとしたら、エラーが出るでしょ?

電菱料は1〜3の器具を用いたとしても、1回分のみの加算ができることとなっています。「はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給について」(平成4年5月22日保発第57号 厚生労働省保険局長通知)

となっています。

同意書関係

同意書は、「歯科医師の同意書は認められない」と(留意事項通知別添1第3章の7)にあります通りに解釈すれば、内科はもちろん外科も眼科も耳鼻咽喉科も可能であると言えます。私は精神科からもたくさん同意書を書いてもらってました。

精神科の主治医から直接電話を頂いたことがあります。「どういった目的で鍼治療をするのかね?」私はコリや痛みがある部位を治療するのはもちろんですが、「患者さんと関わりを持つ、話を聞いてあげる、会話をするというのも目的のひとつです。」と言います。

同意書を書いてもらいやすいのがいいですね。

精神科の先生は「それはいい。ぜひやってください」と言われることが殆どでした。というわけで、精神科の先生が気持ちよく同意してくださることが多かった。助かります。

保険医の同意関係の項目では、新様式の同意書に独自の記入欄を設けて適宜変更をしてよいかという問1が書かれています。

これは新様式に記載されている項目をすべて満たしていれば、追記するのは認められています。実際には私が使っている同意書は項目の追加があります。

それは「発病年月日」の項目です。ここには○年○月○日という記載のみですが、難病等では何月何日発症との記載が難しいため、医師が何も書かないことも想定されます。

そのために、私の同意書は独自に「不詳」を書き加えています。それで、保険者に出していますが、お咎めなしです。

私が使う同意書を大公開します

しかも、有効期限も設けています。これは同意医師がわかりやすいと評判です。いったい自分の書いた同意書がいつまでの有効期限であるのかが知りたい医師が多いので、ここを書いておくことが、信頼に繋がりやすいです。同意書の価値があがります。他の鍼灸師からのと比べられます。

とまぁ、今日は鍼灸治療の疑義解釈の話でした。

私の使っているこの同意書は、ワードで作っています。裏面は厚生労働省通りの文で書いてあります。裏表の書類になっています。

手間がかかりましたが、同意医師の先生からは好評をいただいております。

では今回はここまでです。

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