一発合格を目指すために

・社会福祉士になりたいけど、国家試験は難しいと聞かされている。
・どんな勉強をしたらいいのだろう。
・1回で合格できる方法があるのだろうか?
・どのくらい勉強したらいいのだろう
こういった疑問にお応えします。
(本稿の内容)
1 試験科目の概要
2 勉強の仕方
3 1回で合格するためには
1 試験科目の概要
試験科目は19科目あり、150問の問題を解いていかなくてはなりません。そして合格基準点というものがあり、毎年の平均点から導き出されます。つまり問題の難易度にも左右されるので、発表まではドキドキです。言いかえれば合格基準点が高い時は、やさしい問題の年であったといえます。
私が受験した第24回の国家試験では、合格点が81点で合格率は26.3%でした。得点率は54%でした。直近の第32回国家試験では、合格率が29.3%、合格点が88点、得点率が58.7%です。多少の得点率が上がっているとはいえ、およそ60%の総得点をとらなければ合格圏に入れないといえます。
しかも19科目(就労支援サービスと更生保護制度を1群としているので18科目群)全てにおいて得点しなければなりません。1科目でも0点は許されないのです。それぞれの科目で必ず正解しておかなければなりません。

ざっと科目を書き出します。
・人体の構造と機能および疾病
・心理学理論と心理的支援
・社会理論と社会システム
・現代社会と社会システム
・地域福祉の理論と方法
・福祉行財政と福祉計画
・社会保障
・障害者に対する支援と障害者自立支援制度
・低所得者に対する支援と生活保護制度
・保健医療サービス
・権利擁護と成年後見制度
・社会調査の基礎
・相談援助の基盤と専門職
・福祉サービスの組織と経営
・高齢者に対する支援と介護保険制度
・児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度
・就労支援サービス
・更生保護制度
です。大変な量ですね。これらの科目をまんべんなく得点できる知識を持つことが要求されています。ですので、科目の深掘りはしなくてもよいと思います。とにかく広い範囲で学習することです。
2 勉強の仕方

試験のヤマをはって合格できるような甘い試験じゃないと思いますので、地道に勉強を続けていくしかありません。鬼勉強ですな。とにかく勉強することです。しかし、たいていは働きながら、仕事をしながら、家事をしながら、子育てしながらの勉強になります。
となると、まとまった時間を得ることができません。
どうするかと言えば、その日その日にあるスキマ時間を利用することです。そのために必要なのは常にモチベーションを保ち続けることです。保つのです。やる気を続けることです。これに尽きます。
毎日、以下の6つを実戦することで、合格に近づけると思います。
・スキマ時間を最大に活用する
・モチベーションを常に保つ
・参考図書を持ち歩く
・朝に時間をつくる
・アルコール、飲酒の排除
・模擬試験を受ける
(スキマ時間を最大限に活用する)
とても大切です。15分でもいいです。今は工夫しだいでスマホでも勉強できると思います。スキマ時間を受験勉強に埋めるために最大の工夫をして下さい。
(モチベーションを常に保つ)
なんとしても合格する!私を待っている人がいる!私のソーシャルワークに期待する人たちが待っててくれている!などと自分自身のマインドをきっちりとセットしましょう。
(参考図書を持ち歩く)
これは本をまるごと持ち歩くという意味ではないです。受験ワークブックなど持ち歩けないですから、例えば単元ごとにちぎって分冊したり、ネットの資料などがあれば少しずつ印刷して、まとめたものを持ち歩くということです。資料は持ち歩くためにちぎってやぶって使えるようにすることが大切です。
(朝に時間をつくる)
1日の時間は限られており、仕事から帰ってクタクタですし、プラスアルファ家事をしなければならない人もおられますので、もう残るは朝早めに起きて勉強する。これしか時間作りがありません。私も朝1時間早く起きて頑張りました。昨日勉強した単元を覚えているか、繰り返しの時間に使いました。
(アルコール、飲酒の排除)
ビールを飲むのは厳禁です。とにかくアルコール類は一切やめましょう。飲んではいけませんし、飲まない方が健康にも金銭的にもいいです。試験が終わった夜の楽しみに取っておきましょう。私も禁酒をしてましたよ。
(模擬試験を受ける)
模擬試験はいろいろなメリットがあります。自宅受験でも大丈夫です。模擬試験では自分の弱点がハッキリ出ます。なのでどう勉強するかがわかります。
そして時間配分が把握できます。事例問題を読む時間が長くなると後の問題を解く時間が厳しくなりますので、そのあたりのコツもつかめると思います。
自己採点をして、どんな問題に迷ったのか、徹底的に調べておぼえましょう。
3 1回で合格するためには

まずは、模試を受けてから、自分の位置を知ることが大切です。例えばあなたが何点取れましたか?85点でしたら、何位でしたか?300位でしたか?何人受験されてましたか?合計で650人の受験者があったとするならば、300位割る650人で、求めます。答えは0、46ですね。ならばあなたは上位から46%の位置にいることがわかります。
50%を目指しましょう。
一発合格するために、ここでもマインドセットが大切です。絶対に合格するっ!という気持ちです。それに対する努力です。試験日まで続けることです。
ザックリですが、合格基準点は全問中6割程度と言われます。年度によって、合格基準点は変わりますが、6割程度が求められる合格レベルだと考えたらよいかと思います。目指すは満点の勢いでやらなければいけないですが。
そして、過去に出題された問題を繰り返し解いて、ある程度の正解率を得ることです。8割程度は過去の問題傾向だと言われています。模擬試験問題も有効です。模擬問題集があるなら、それも繰り返し学習しましょう。
1問が1点ですから、毎日1点を取るつもりで勉強しましょう。
基本テキストを読み込んで覚えるのは効率的に悪いと思います。時間的にキツイですね。だから問題を解いて、解説を読んでそれをしっかり覚えるのがセオリーと考えた方がよいでしょう。

問題を解くための力は、間違ったところがどこだったのかを知ることからはじまります。
どこに間違いやカン違いがあったのかを知らないと、本番のテストで応用された文章の前になすべき考え方ができず、解ける問題も間違ってしまいます。
1回目の自分の解答をさらに深読みしすぎて書き直し、それで結局間違ってしまうことだって、たくさんあります。書き直す場合は慎重を要します。あるいは答えを変えないほうが得点が上がるかもしれません。あくまで私的な経験ですが。
また、問題を解きながら、憶えていくことが最短の道でしょう。
それと、大切なこと。お正月の3日間も勉強の手を緩めてはいけません。私は模擬テストがわりかしよい点数だったので、うっかりとお正月ゆっくりしてしまいました。そしたら4日から勉強しようとしてもスタートがうまくできず、3日間の遅れを取り戻すのにすごく時間がかかりました。

たとえ10分でも本を開きましょう。3分でもいいです。
とにかくコツコツと続けていくことだと思います。年齢はいいわけしないように。そのとき私は53歳でした。
この記事を読まれているみなさんはもっと若いですから、必ずできますよ。とにかく試験の日まで、気を緩めずやり抜きましょう。
今日は以上です。